Pub Antiquarian 『新青年』研究会のブログ

『新青年』研究会の最新情報をお伝えするブログです。

「河童の棲む文学誌――芥川から妖怪ウォッチまで――」

★ 乾英治郎さんが、11月19日(日)に行われる2017(平成29)年度 日本文学協会第72回大会ラウンドテーブルで、「河童の棲む文学誌――芥川から妖怪ウォッチまで――」を発表されます。


・2017(平成29)年度 日本文学協会第72回大会 ラウンドテーブル

日 時 2017年11月19日(日)10:30〜13:00

会 場 相模女子大学


・河童の棲む文学誌――芥川から妖怪ウォッチまで――

代表者 野本  聡
進行役 野本  聡
発表者 安藤 公美
    乾 英治郎
    大國 眞希

【趣旨】
 河童は現実と虚構の間に現象する。現実に対峙するこの一項を幻想、想像、狂気、あるいは死とも言い換えることは可能だろう。民俗の世界において河童にはしばしば災厄に命を奪われた、奪わざるを得なかった者たちの表象が託されているという。その河童が境界を侵犯しこちら側の世界で現象するということはともすれば死にまつわる記憶の回帰でもあるのだ。それをことさらに恐怖と捉え、再び亡き者として水底へと沈めることに与したくはない。むしろ批評的な対話の場をそこに開示し、この世界を今一度捉えなおす契機とすることはできないか。本ラウンドテーブルが河童というモチーフを選択し見出しつつあるのは、河童を描くテクスト群が奇しくも暴力や戦争と不可避に絡み合っていることなのだ。その水脈をさらに源流に、支流へと辿り、河童の棲む文学誌とそれを読むことの意義を現在に描き出したい。具体的に扱うテクストとして、安藤公美が小川芋銭芥川龍之介「河童」、大國眞希が火野葦平「河童曼荼羅」「キリシタン河童」、乾英治郎が柳田國男「山島民譚集」、飴村行「粘膜人間」、野本聡が遠地輝武「沼の聖族」を予定している。


     
・詳しくはこちらのサイトをご覧ください。

http://nihonbungaku.server-shared.com/whatsnew/2017_round-table.html